2009年9月17日(木)、映像作家・映画監督の松本俊夫氏を
迎えての特別講義を開催致しました。
講義は「映像への挑戦」と題して行われ、
主に実験映像/ビデオアート作品の制作についてお話されました。
実践的に、理論的に映像の本質に迫るような講義内容は、
学生・教員共にとても刺激的なものとなりました。
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特別講義:松本俊夫氏
「映像への挑戦」
松本俊夫氏ほど「実験」と「挑戦」の似合う映像作家はいない。
そもそも映像作家という単語も、映画監督という型におさまりきらない
自分の活動を示すために松本氏が作り出した単語である。
映画、ドキュメンタリー、実験映像、インターメディアなど
幅広い作品群の中から、今回は実験映像/ビデオアートを中心に、
先端技術と思想の大きなうねりの中で、いかにして作品のトリガーを掴み、
制作していったかについて語っていただきます。
【日時】9月17日(木)11:20-
【場所】MA303教室
【松本俊夫氏】
1932 年、愛知県名古屋市生れ。東京大学文学部美学美術史学科卒業。
新理研映画で記録映画『銀輪』(56)を初演出、退社後「記録映画」
「映画批評」等の雑誌で映画理論家として活動しつつ、『安保条約』(59)、
『西陣』(61)、『石の詩』(63)等のドキュメンタリー映画を手がける。
68 年には『薔薇の葬列』で劇映画に進出、
つづいて『修羅』(71)、『十六歳の戦争』(73、公開は76 年)、
そして夢野久作の同題探偵小説を映画化した『ドグラ・マグラ』(88)等の
劇映画作品を監督した。
また大阪万博(70)「せんい館」の総合ディレクターも努める一方、
『メタスタシス=新陳代謝』(71)、『アートマン』(75)、
『気 Breathing』(80)、『偽装 ディシミュレーション』(92)等の
斬新な映像表現によって、日本を代表する映像作家の一人である。